毎月の保険料は、翌月末日までに納付しなければなりません。では、事業主は、どのタイミングで従業員から保険料を控除するのでしょうか。この点、原則として事業主は、従業員の負担する前月分の保険料を報酬から控除できます。したがって、9月分の保険料は、10月に支払う給与より控除することになります。9月から保険料率が変更となっても、実際は、9月に支払う給与の保険料率は従来のままです。10月に支払う給与の保険料が9月分保険料となるからです。
ただし、末日に退職した場合は、2ヶ月分の保険料を控除することになります(翌月初日が資格喪失日となり、退職月についても被保険者期間となるため)。また、同月に入退社が行われた場合(同月得喪)は、当月分の保険料を控除することになります(翌月に保険料の控除ができないため)。
なお、当月の保険料を当月の給与から控除する事業所もあるかと思います。その場合は、特に月の途中に入社した方の給与支給額がマイナスになることがあり、注意が必要です。
いずれにしても、「○月分保険料が変更」と考えるよりも「○月に支払う給与から変更」と考えたほうが混乱が少ないと思います。
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